【30代必読】株式投資の未来 レビュー&要約

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インデックス投資が流行っているわね。

私もやってみようかしら。

それなら株式投資の未来を読むべきです。

インデックス投資だけでなく、個別銘柄、戦略など投資の参考になることが盛りだくさんです。

  

ツイッターを見ていると、「インデックス投資始めました♪」のようなツイートを多く見かけるようになりました。

 

毎月〇万円を積み立て続けて、〇%の利回りで運用すれば〇〇年後に1億円・・・いいですよね!

しかし、最近のアメリカ株の上昇などを見たあなたはこんな疑問がありませんか?

 

・GAFAのような成長株の方が株価は上がるでは?

 

この考えに「うんうん」とうなづいてしまったら、成長の罠にはまっているかもしれません。

株式投資の未来では経済成長をけん引してきた国、企業と停滞している国、企業に投資した場合にどちらが儲かったのか、過去データを使いながら分かりやすく解説しています。

成長株に投資するか、インデックス投資をするか、投資スタイルに迷っている方はぜひ読んでほしい1冊です。

 

おすすめ度4.5
読みやすさ4.0
読書時間の目安2~3時間
ジャンル株式投資、インデックス投資、
高配当株投資   

 

株式投資の未来 対象読者

迷う女性

・高配当株投資を始めようか迷っている方
・インデックス投資か成長株投資か迷っている方
・高齢化する日本で老後のお金が不安な方

 

これから投資を始めようとする方はもちろん、すでにインデックス投資をしている方にも読んでほしい良書です。

インデックス投資は若ければ若いほど、将来の資産額は大きくなります。20代、30代のあなたはチャンス!

株式投資の未来 著者

ジェレミー・シーゲル(以下シーゲル)さんです。

米ペンシルベニア州大学ウォートン校の教授であり、CNBC等で金融市場のコメンテーターとして活躍する超有名な方です。

インデックス投資の研究者としても有名で、「景気変動は予想できないから定期的にS&P500を買い入れよ」「配当金どんどん追加投資に使うべし」と、配当再投資を推しています。

シーゲルが長期投資に興味を持ったきっかけは友人の父がAT&Tを買って配当を再投資し続け、別会社として独立(スピンオフ)した子会社の株も保有し続けた結果、50年後遺産相続時にかなりの額になっていた経験からだそうです。

もう、ほったらかし投資に近いですね。

 

高配当で事業も長く売上をあげ続けることができる会社を見つけたら、後は配当金で再度株を買うだけ。

そんなに難しくなく、根気があれば誰でもできるので、そこまで投資に時間かけることができない方に特におすすめの手法を本書では紹介しています。

株式投資の未来 レビュー・要約

高配当株VS成長株

お金チャート上がっている

高配当株と成長株、いったいどっちが儲かるのよ??

これは株式投資の永遠のテーマで答えはでることはないでしょう。

たくさんの投資家がたくさんの手法で儲けています。

ぜひ世界中の投資家の本を読みまくって、自分に合う投資法を見つけましょう。

 

株式投資の未来では、高配当株再投資の手法を最も推しています。

 

しかし、本当に高配当株は成長株よりパフォーマンスがいいのでしょうか?

あなたも以下の質問を考えてみて下さい。

 

質問

あなたは1950年にタイムスリップしました。そこでIBMかスタンダード・オイルという石油会社のどちらかに1,000ドル投資することにします。

IBMは向こう50年にわたり売上が年率約12%で成長し、IT業界を代表する企業になることをあなたは知っています。

また、スタンダード・オイルは売上が年率約8%で成長するものの、売上・利益の成長率はIBMに負けており、石油業界の低迷もあなたは知っています。

配当金は再投資が前提で、投資後すぐ2003年へタイムスリップができます。

あなたはIBMとスタンダード・オイルのどちらに1,000ドル投資しますか?

 

ここで「IBM」と答えたあなたは「成長の罠」にみごとにはまっています。

2003年に戻った時の結果はこちらです。

 

1950年2003年
IBM1,000ドル約96万ドル
スタンダード・オイル1,000ドル約126万ドル

 

約30万ドルもの差が開いた理由は配当再投資にあります。

実際はIBMの方が値上がり率は3%程上回っていて、見かけ上はIBMの勝ちに見えるのですが、配当再投資による保有株の増加のおかげでトータルリターンはスタンダード・オイルに軍配が上がりました。

スタンダード・オイルに投資した投資家は50年後、保有株数が当初の約15倍にもなっているのです!IBMは約3倍程度でした。

 

よって成長の罠とは以下の通りです。

成長の罠とは、成長株は常に割高で配当が少なく、なかなか保有株数が増えないのでパフォーマンスが伸びにくいことをいいます。

 

でもこの結果はたまたまなんじゃないの?

次にあなたはこう思うかもしれません。

では次にシーゲルの算出した1950年~2003年の運用成績上位4銘柄をみてみましょう。

 

株式投資の未来表1_5運用成績上位4銘柄
 株式投資の未来 第1部より引用

  

1位はナビスコが有名な食品会社のクラフトフーズ、2位はタバコ会社のレイノルズタバコ、3位はスタンダード・オイル、4位はみんな大好きコカ・コーラです。

コーラ

 

どの会社の成長産業ではなく、50年前と同じものを売り続けています。タバコ会社は高配当銘柄として有名ですね。

シーゲルは世界中で協力なブランドを育てることに成功した企業の魅力について、

消費者に信頼されるブランドネームを確立した企業は、競合他社に比べて価格帯を高く設定でき、結果的に、投資家への利益還元も多くなる。

株式投資の未来 第3章より引用

と解説しています。

ディズニーランドがいい例です。

ディズニーは他の遊園地に比べて高いですが、コロナ前はいつも人、人、人でした。

さらに毎年値上げしてもお客さんは離れず、強力なブランド力と言えます。

 

このように、長期投資するなら成長株ではなく、高配当株へ投資し配当金は再投資するのがよいとシーゲルは言います。

配当再投資

高配当株のパフォーマンスがいいのは分かったわ。

でも値上がりしたからでしょ?

配当金は本当に大事なの?

あなたは次にこう疑問に思うかもしれません。

その答えをシーゲルはシンプルに一つのグラフで回答しています。

 

株式投資の未来図9_1キャピタルゲインと配当再投資
株式投資の未来 第9章から引用

  

配当再投資した場合のトータルリターンが約800万ドルに対し、しなかった場合のトータルリターンは約25万ドル32倍もの差が出ています。

1871年から2003年にかけて、インフレ調整ベースで、株式の累積リターンの97%は、配当再投資が生み出してきた。キャピタルゲインが生み出した部分は3%にすぎない。

株式投資の未来 第9章より引用

 

期間が100年以上ありますが、配当再投資の威力がわかっていただけたでしょう。

株式投資の未来第10章では、配当再投資について、どんな銘柄がいいか、過去の実績と合わせて解説があります。

配当再投資するなら第10章は必読です。

配当は下落相場のプロテクター、上昇相場のアクセル

株式相場が下落すると、メンタルきついですよね。

しかし配当は下落相場があればこそ本領発揮します。

相場下落時に再投資で保有株を積み増せるので、ポートフォリオ全体の資産減少をやわらげる効果があり、これを「下落相場のプロテクター」と呼んでいます。

本領発揮はここからで、相場が回復すればリターンが一気に加速するメリットがあり、これを「リターンのアクセル」と呼んでいます。

安い時に買い、高い時に売れ、と言いますね。

 

具体的には、株式投資の未来のフィリップモリスでの実例を見るのが分かりやすいです。

フィリップモリスはアメリカの大手たばこ会社ですが、値下げ、増税、健康訴訟など度重なる問題が発生してきました。

株価は以下のグラフの通り上げては下げるを繰り返しています。

株式投資の未来図10_2フィリップモリスの値動きの節目
株式投資の未来 第10章より引用

しかし、1993年から2003年まで一度も減配せず、それどころかほとんどの年で増配をしていたのです。

配当再投資をした投資家は株価下落時により多くの株数を買うことができ、保有株数が倍以上に増えました。これが「下落相場のプロテクター」です。

そして、大きく株価が戻した2003年末には値上がりの恩恵が大きくS&P500を上回るリターンを得ることができました。これが「リターンのアクセル」です。

アクセル加速

 

株価の下落が大きいほど、配当再投資による保有株数増加で値下がり損失を回復するのは速いため、「暴落はチャンス」と言われるんですね。

ただし、減配する銘柄はダメです!

 

また、株に限らずある程度のキャッシュを生む投資商品(リート、ジャンク債)でも配当再投資効果はあります。

積立NISAやIDECOを利用してコツコツ資産形成すると、定年時に「億り人」(1億円以上の資産を保有する人)も夢ではありません。

口座開設無料でツールが使いやすいSBI証券で口座開設するとよいでしょう。

 

SBI証券(iDeCo)の資料請求はこちらからどうぞ。

【確定拠出年金(iDeCo)専用】SBI証券

 

現在、すでに配当再投資をやっている方、単元未満株で買付していませんか?

単元未満株取引は手数料が高いですよね・・

実は手数料がほとんどかからずに配当再投資する方法があります。

SBIネオモバイル証券を利用することです。

 

私も2年前からネオモバを利用して配当再投資をしています。

 

実際の私の配当再投資用口座状況はこんな感じです。

SBI証券で配当金を受け取るたびにSBIネオモバイル証券へ移動し、株を買い付けています。

ネオモバ私の口座状況202104

銘柄の一部はこちら。大企業で配当が良い銘柄が中心です。

コロナで大きく下げた2020年3月に買った銘柄を中心に、現在は含み益が出ています。

SBIネオモバイル証券は月額220円(ほとんどの方)かかりますが、毎月Tポイントを200ポイントもらえるので、実質負担はかなり安いです。

200ポイントで株を買うことができます。

手数料負担がほぼなくなったことで、パフォーマンスに好影響が出ました!

1回なら大した差はありませんが、10回、100回と繰り返していくうちに数千円くらい節約できましたよ♪

 

詳しくは以下の記事で解説していますので、ぜひ参考にしてみてください。

高齢化の波を乗り越える

シニアおばあちゃん困ってる

今後の日本でどうしても避けて通れない「高齢化社会」について、シーゲルは解決策を提示しています。

それは「グローバルソリューション」です。

 

グローバルソリューションって何?

当然分かりませんよね。

解説します。

 

グローバルソリューションとは、富裕国の高齢化する人口を、途上国の若い労働者が支える図式のことです。

 

高齢化で労働者が減少する先進国では、高齢者が必要とするもの・サービスを作る人間が足りません。さらに、高齢者が生活のために資産を売却したい場合も、国内だけでは売れない場合もあるでしょう。

 

その解決策が途上国の労働者と投資家になります。

すでに介護業界はものすごい人手不足で、東南アジアなど外国人が増えています。

 

私たち先進国(今はまだ)の国民が生きていくには、途上国の発展がかかせないと言えます。

国際ポートフォリオ戦略

シーゲルはアメリカ人向けですが、S&P500に定期的に投資せよと言っています。

中でもポートフォリオの40%以上を国外企業に振り向ける配分をすすめています。

私たち日本人に限らず、国内株バイアスといって海外資産への投資を避ける傾向があるので、このアドバイスは大事です。

 

日本株は景気が悪くなると減配する企業が続出します。これはコロナ禍の2020年以降を見れば一目瞭然です。

高配当株投資をする日本人に大人気のJTも減配した企業の一つで、どうしても日本株の配当維持・増配力は弱いし、信用が低いと言わざるを得ません。

ちなみにアメリカでは、50年以上増配を続けている企業が約27社も存在しています。このような企業は今後も増配を続ける可能性は高く、日本と違い配当への信用は高いのです。

 

シーゲルは国際的に幅広く分散するためにはグローバル・インデックス・ファンドをすすめています。

理由はコストが低く、卓越したリターンを達成してきたからです。

よって私たち日本人もポートフォリオに外国株、特にアメリカ株を入れるべきでしょう。

D-I-V戦略

シーゲルはインデックス運用を株式投資のコアにすべきと考えています。

しかし、以下のD-I-V戦略を使えば、さらに高いリターンを狙うことができるとも言っています。

 

①配当(Dividend)

個別銘柄の選定にあたっては、持続可能なペースでキャッシュフローを生成し、それを配当として株主に還元する銘柄を選ぶ。

 

②国際(International)

世界のトレンドを認識する。世界経済の中心は中国、インドなどへシフトする。

 

③バリュエーション(Valuation)

成長見通しに対してバリュエーションが適正な株を買い続ける。IPOや人気銘柄は避ける。大勢が「買い」と思っているうちは買わない。

 

第17章では、具体的なそれぞれの観点の戦略、どのセクターに投資すべきか、各戦略ごとにどれだけ資産配分すべきかなど、細かく解説しています。

株式投資の未来では第10章、第17章が大事な章なので、購入したら熟読しておきましょう。

株式投資の未来の残念な点

最後に株式投資の未来の残念な点もご紹介しておきます。

情報が古い

株式投資の未来はリーマンショック前の2005年に日本で発売されており、情報が古い点はデメリットです。

例えば本書でIT業界を代表する銘柄、成長株として紹介されているIBMも今では高配当株の仲間入りをしています。

とはいえ、配当再投資の効果は昔から変わっておらず、たばこや石油セクターは変わらず高配当株が多いですし、今でも役に立つ内容ばかりです。

ITバブルがはじけてすぐのデータを使用している

2003年時点の株価を使っているため、どうしてもITを中心とした成長株のパフォーマンスは悪く見えます。

できれば2003年時点以外にも複数時点の(例えば1950年~1990年)パフォーマンスを比較があれば、配当再投資の優位性の信頼度が上がったのではないかと思います。

株式投資の未来 まとめ

成長株と高配当株のパフォーマンスは、相場下落時に配当再投資することで高配当株の株数が増加し、相場が上昇すると一気にパフォーマンスが上がるため、高配当株投資に軍配が上がります。

ただ株式投資の未来では、日本の高配当株について一切触れていません。

そこで私が実際に投資している配当再投資に向いている高配当株10銘柄をまとめた記事を作成したので、こちらを参考にしてください。

 

インデックス運用を株式投資のコアにすべきという考え方を基本としますが、国外企業にポートフォリオの40%以上を投資したり、D-I-V戦略を使ったりすることで、もっとパフォーマンスをあげることができます。

 

これからインデックス投資や高配当株へ投資を考えている方は、必ず読んでおきたい良書です。

これまで100冊近く投資本を読みましたが、配当系では間違いなくベスト3に入ります!

 

最後にシーゲルの言葉で締めたいと思います。

最後までお読みいただきありがとうございました。

長期投資で成功を収めるのは、少しもむずかしいことではない。成長の罠を避け、時に裏打ちされた価値にしがみつけばいい。

株式投資の未来 第17章より引用

ジェレミー・シーゲル (著)

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